大判例

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東京地方裁判所 昭和37年(ワ)6790号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決要旨〕期間の定めある土地賃貸借契約についても、当初予想し得なかつた事情の変更があり、契約を維持することが当事者に著しい損害を与え、または契約本来の目的を実現し得なくなつたような場合等には、例外的に正当事由に基く解約の申入をすることができると解すべきである。

〔事実と争点〕原告は本件土地について非堅固建物の所有を目的とし、存続期間昭和二二年七月九日から二〇年間、賃料一カ月二、一四三円、毎月末日払いの約の賃借権を有することの確認と本件土地の明渡を求めたに対し、被告は、賃料不払いにより右賃貸借契約が解除されたことの抗弁を主張したほか、正当事由に基き右賃貸借契約解約の申入れをし、賃貸借は終了した旨の抗弁を主張した。原告は、期間の定めある本件契約についてはその期間内に解約申入をすることは許されないと争つたが、この点について判決は、次のように判示して、解約申入が許される場合のあることを説いている。

〔判決理由〕期間の定めある賃貸借契約に於ては原則として期間満了にいたるまで一方の当事者の意思のみによつてはこれを終了させることはできないものと解すべきところ、当事者の一方又は双方に契約締結の時には予想し得なかつたような事情の変更が生じ、従来どおり契約を維持することが当事者に著るしい損害を与え又は契約本来の目的を到底実現し得なくなるにいたつたような場合及びこれと同視すべき場合その他契約の終了を正当とするような事由のあるときは例外的に一方の当事者のみの意思によつても期間満了前に将来に亘り契約を終了させるいわゆる正当事由に基く解約申入を相手方に対してなせるものと解すべでである。(滝田薫)

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